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自然学|SHIZENGAKU -来るべき美学のために-

成安造形大学と滋賀県立近代美術館は、連携推進事業として企画展「自然学|SHIZENGAKU-来るべき美学のために-」を開催致します。成安造形大学がパートナーシップを締結しているロンドン大学ゴールドスミスカレッジの協力も得て、大学と美術館が深く恊働した新たな文化創出の形を試行します。

今世紀の最も大きな課題は地球環境の問題です。自然は人間存在の基盤であり、生成の契機です。人間社会が自然の力を損なうようであれば、人類は存続できません。そのような価値観に貫かれた社会作りが国際的に急がれるのは、周知の事実です。この地球環境問題の時代において、「芸術」という枠組みが真にグローバルな平和的社会基盤として機能するためには、それにふさわしいテーマが必要ではないでしょうか。我々に提案できることは、「芸術」におけるテーマとして「自然」を語ることです。

本展は、成安造形大学とロンドン大学ゴールドスミスカレッジの国際学術交流プロジェクトが発端となっています。「自然学|SHIZENGAKU」、それは東西の文化、すなわち欧米とアジアが共有すべきテーマであり、21世紀における自然認識や芸術と自然の関係を日英双方からの視点で掘り下げ、グローバルな時代の新たな「自然美学」の構築を目指すものです。日英双方で展覧会と国際シンポジウムを開催し、複数の芸術媒体と複数の批評的枠組み(理論/実践、日本/英国)によって立体的な探求を行います。このプロジェクトの成果から、日英の自然観を基盤としながらも、それぞれの美意識の主張にとどまらない提案の契機を生み出せればと考えています。

注:このタイトルのアイデアは、アリストテレスの同名理論書『自然学』(原・英題:philosophia physice/physica)、及びジル・ドゥルーズの論文『ルクレティウスと自然主義』、今西錦司の著書『自然学の提唱』などに由来している。

 

|自然学プロジェクト・コアメンバー|

岡田修二(プロジェクトリーダー・出品作家) 山本和人 要真理子 ジョン・レヴァック・ドリヴァー(出品作家) アンソニー・プライアー 松本直美(プロジェクトコーディネーター)

|出品作家|

石川亮 宇野君平 岡田修二 木藤純子 ジョン・レヴァック・ドリヴァー Softpad 西久松吉雄 馬場晋作 真下武久

|第1回国際シンポジウム|

テーマ「芸術に基盤としての自然とクリエイティヴィティ」プロジェクト・コアメンバーに6名によるレクチャーと討論

日時|8月11日[土]10:00-16:00(開場9:40)

会場|滋賀県立近代美術館 講堂(定員150名)

10:00- 岡田修二(挨拶とテーマ解説)

10:10-ジョン・レヴァック・ドリヴァー

10:50- 岡田修二

11:20-アンソニー・プライアー

12:00-昼休み

13:00-山本和人

13:30-松本直美

14:00-要真理子

14:30-休憩

14:40-ディスカッション

16:00 終了

※シンポジウム終了後に企画展示室にて出品作家によるギャラリートーク 16:00-16:50

 

|関連イベント|

レクチャー&コンサート※要予約・参加無料

「悉皆成仏の世界-三井寺流声明と琵琶の演奏-」

日時|8月12日[日] 13:00-14:30(開場12:30)

会場|滋賀県立近代美術館 講堂(定員150名)

進行|岡田修二・加藤賢治[成安造形大学附属近江学研究所 研究員]

協力|総本山三井寺

第1部|「悉皆成仏の世界-三井寺流声明と琵琶の演奏-」|ゲストによる基調講演

[ゲスト]木村至宏[成安造形大学附属近江学研究所 所長]

第2部|琵琶の解説と実演

[解説]小谷昌代[四ノ宮琵琶ひろめびと]

第3部|三井寺流声明の解説と公演

[解説]福家俊彦[総本山三井寺執事長]

 

トーク  進行|岡田修二 ※要予約・参加無料

日時|9月8日[土]14:00-15:40

会場|第1部 構堂(定員150名)、第2部 企画展示室(定員なし)

第1部|「西洋美術における自然の表現」|ゲストによるレクチャー

[ゲスト]千速敏男[成安造形大学教授 西洋美術史]

第2部|千速敏男・要真理子・真下武久によるギャラリーツアー

15:00-15:40(企画展示室入口に集合・要観覧券)

日時|9月15日[土]13:00-16:00

会場|第1部 企画展示室(定員なし)、第2部 講堂(定員150名)

第1部|出品作家・ゲストによるギャラリーツアー

石川亮 宇野君平 岡田修二 西久松吉雄

13:00-14:00(企画展示室入口に集合・要観覧券)

第2部|「日本人と自然美学 南方熊楠と曼荼羅より」ゲストによるレクチャー&出品作家とのディスカッション

14:10-16:00(開場13:40)

[ゲスト]稲賀繁美[国立日本文化研究センター教授 比較文化・比較交渉史]

日時|9時23日[日]11:00-16:00

会場|第1部 企画展示室内(定員なし)、第2部 講堂(定員150名)

第1部|出品作家・ゲストによるギャラリーツアー

木藤純子 Softpad 馬場晋作 真下武久

11:00-12:00(企画展示室入口に集合・要観覧券)

第2部|「自然・アート・知覚」|ゲストによるレクチャー&出品作家とのディスカッション

13:00-16:00(開場12:30)

[ゲスト]廣瀬浩司[筑波大学准教授 哲学] 松嶋健[京都大学人文科学研究員 人類学] 三脇康生[仁愛大学大学院教授 精神医学・美術批評]

 

国際シンポジウム、レクチャー、&コンサート、トークのお申し込み方法

イベント名・日時・氏名・住所・電話番号を明記の上、メール(shizengaku@seian.ac.jp)またはFAX(077-574-2120)にて成安造形大学【キャンパスが美術館】事務所までお申込みください。なお、定員が決まっているものに関しては先着順とし、定員になり次第締め切らせていただきます。

 

|特別展示|

出品作家の木藤純子によるインスタレーション展示※観覧無料

会期|8月16日[木]-19日[日]9:30-17:00(入館は16:30まで)

会場|滋賀県立近代美術館 ギャラリー

 

|たいけんびじゅつかん|

「キッズ ミーツ アーティスト!」出品作家の宇野君平によるワークショップ

「琵琶湖の微生物をモティーフに、アートしてみよう」

日時|9月22日[土]13:00-16:30

会場|滋賀県立近代美術館 ワークションプルーム

対象|小中学校全学年とその保護者

申込締切|9月10日[日]必着

解説|滋賀県立琵琶湖博物館学芸員 楠岡泰 博士

協力|滋賀県立琵琶湖博物館

※詳細は滋賀県立近代美術館のホームページ・ブログをご覧ください。

 

 |同時開催|

成安造形大学の在学生・卒業生によるグループ展

「自然学 蕾|SHIZENGAKU TSUBOMI -来るべき美学のために-」

会期|9月5日[水]-9月23日[日]

時間|12:00-18:00

会場|成安造形大学【キャンパスが美術館】

 

 

主催|成安造形大学 滋賀県立近代美術館

協力|ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ、株式会社ナルディック

協賛|大和日英基金